忌中や喪中に新年会に出席しても大丈夫?
日本では、喪中(1年以内に身内を亡くした人)や忌中(仏教では49日、神道では50日以内に身内を亡くした人)の際は、お祝いごとや派手なことを避け、亡くなった方の冥福を祈りつつ心静かに生活する期間であると言われています。
でもこの忌中や喪中に、新年会のお誘いを受けてしまった場合、やはり「お祝いごと」や「派手なこと」を避ける意味で、新年会も自粛したほうが良いのでしょうか?まずは新年会とは何かを見つつ、考えてみましょう。
<新年会って、そもそもどんな行事なの?>
新年会とは、学校や職場、趣味の仲間などと、飲食を共にしながら一年の始まりを祝い、お互いの新年の挨拶を行う団体行事のことをいいます。
元々は、皇族や政府高官、外国使臣などを招いて皇居で行う「新年宴会」という儀式が始まりと言われています。現在では廃止された儀式ではありますが、1月5日に行われていたそうです。
新年会は一年の始まりを祝い、「今年もよろしくお願いします」という親睦会的な意味だけでなく、企業では本格的に仕事始めに入る前に、経営方針や目標などを伝達し、年末年始で緩んだ気持ちを仕事モードに切り替える側面もあるようです。
つまり新年会とは、新年を祝いつつ、その集まりの人々の親睦を深め、新しい年に向けて頑張っていこう!という晴れやかな会と言えましょう。そんな晴れやかな新年会に忌中や喪中の人は出席しても問題ないのでしょうか?
<忌中や喪中は、新年会に出席してもいいの?>
忘年会は「一年お疲れ様でした。本当にお世話になって有難うございます。来年もよろしくお願いします」という会ですので、忌中や会に出席出来ない心境の方は別ですが、基本的に気にせず出席することもあると思います。
けれど、新年会は「新年おめでとう!」という言葉が行き交う、ハレの会ですので、忌中の悲しい気持ちを抱えての参加は自分も辛いですし、回りの方にも気を遣わせてしまう可能性もあるので、見合わせたほうが良いかと思います。
ただ、親しい間柄の場合は欠席しても問題ないとは思いますが、仕事上必要な場合や身内は身内でもあまり深い関係の身内でない場合で自分の気持ちに問題ない場合は出席しても宜しいかと思います。
忌中や喪中は法的に決められた期間や規則がある訳でもなく、全てはその土地の風習と自分の気持ち次第です。生活している地域の風習と照らし合わせつつ、ご自分の気持ちを深く見つめ、出欠の決断をすると良いでしょう。